From the clifftop

それはエンガディーナから始まった

ブレーメンフラワーのスイーツレッスンにお世話になって3年目になります。


その前からお菓子を作るのは好きで、主にレシピ本を参考にしてあれこれ作っていました。
そのうちちょっとしたきっかけがあって有名な菓子研究家のお弟子さんに習っていたというプロ級の腕前の方にレッスンを受ける機会を得ました。

その頃初めて『エンガディーナ』という焼き菓子を知り、その美味しさに心奪われ、自分でも作ってみたいとレシピをあれこれ探してみたのですがなぜかその時にはレシピを見つけることが出来ず、そのスポットレッスンで『何か作りたいものはあるの?』と聞かれたので迷わずエンガディーヌを作りたい と申し出ました。

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(胡桃・アーモンド・オレンジピールの入ったキャラメルを型に敷き込んだ生地に流し込んだところ)

私はその時純粋にお菓子作りを習いたかったのですが、彼女は色々と不思議なことを言い出しました。彼女のところにはご近所の奥様方も定期的にお菓子作りを習いに来ていたようですが、『ベンツに乗って、世田谷から習いに来ている人もいるわ。』とレッスン前に彼女に言われました。ふうん、すごいんだなぁ と思いました。でもそれが今からお菓子を作ることと何の関係があるのかよくわかりませんでした。

その日、お菓子を作ったことは無い という女性2人と合計3人で彼女のお宅にお邪魔して教えて頂きました。エンガディーナの他に、タルト生地にレアの生地を流し込むスタイルのチーズケーキも教えてもらいました。

わいわいと楽しくレッスンをして、それぞれお菓子も出来上がりました。
私はその事に関しては何も言わなかったのですが、彼女は突然私だけに言いました。
『このレシピは人に教えたりしないで欲しい。お金を払って習いに来ている人がいるのだから。』

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(キャラメル生地が落ち着いたところで、上にクッキー生地でふたをしたところ)

その言葉は私の心に妙なひっかかりを作ってしまいました。なにか、きゅっとふたをされたような気分になってしまいました。私もその日はもちろんちゃんとレッスン料をお支払いし、そのお菓子が作れるようになりたくて教えてもらっているのにどうしてそんなことを言うのだろうと思いました。手作りのお菓子を頂くと私は下さった方に必ずレシピを聞いていたし、皆さんも気持ちよく教えてくれる方ばかりでしたし、私自身もそのようにしてコピーを差し上げたりしていたので『人に教えないで』という彼女の言葉には正直あまり良い印象を受けませんでした。彼女は『苦心して作り上げたレシピだから』というような事をその後ちょっと言っていたような気がしました。大切なレシピをあまり易々と人に教えたくないんだな と思うようにしました。

彼女とはその後もお菓子と関係ないところでしばらく接点があり手作りお菓子の差し入れをご馳走になることもあったのですが、私が「(作り方を)教えて」と聞くといつもうやむやにされていました。けれど、彼女がたまたまいなかった時に別な人が「いつも教えてくれるよ。これも簡単だから作ってごらん と言われた。」と、ちゃんとレシピの書かれた紙を見せてくれました。(それは和菓子のレシピでした)

意地悪をされていたのかな。
お菓子、ちょっとくらいなら作れるんだ というような態度の私だったのかもしれません。それが気に障ったのかな。

その後親戚の集まりがあった時、そのエンガディーナを作って行きました。従弟のお嫁さんがとても喜んでくれてレシピを教えて と声をかけてくれました。馬鹿正直な私は彼女に言われたことを従弟のお嫁さんに伝え、ごめんなさいそういうわけで教えられないの と謝りました。従弟のお嫁さんは残念そうにしながらも、笑って許してくれました。

ゆきこちゃん、あの時は本当にごめんなさい。

にっきせんせい企画の『焼き菓子倶楽部』で過日久しぶりにエガディナー・ヌッス・トルテを食べました。素朴で、真面目な味のせんせいのエンガディーナ。美味しかった。



今、私の手元にはエンガディーナのレシピが2~3種類あります。昨日は先日作ったいちじくのソフトクッキーの生地がまだ残っていたので、それを使ってエンガディーナを作りました。
(クリックすると画像が大きくなります)
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クリスマスモードでひいらぎの葉のモチーフをあしらって、アラザンでちょっとおしゃれに。

にっきせんせいはご自身がお持ちの技術と知識のありったけをレッスンのたびに惜しみなく教えて下さいます。本だけを頼りに、レシピだけを頼りに作っていた私は、人様に教えて頂いて学べる多くの事に丸2年経った今でも新鮮な驚きと感動を覚えることがあります。そしてせんせいは純粋にお菓子を作ることがお好きなのだと思います。バス・地下鉄の共通一日乗車券を使ってえっちらおっちら通う私にも、BFが車でお迎えに来てくれるキュートな女子大生にも分け隔てなく同じレッスンをして下さいます。こういう師に出逢うために、あのエンガディーナレッスンがあったんだな と最近よく思います。あんな思いでお菓子を作ることはもう二度とないでしょう。食べるときの幸せ、食べてもらうであろう相手の喜ぶ顔、そんな事を考えつつ作る楽しさ。真剣に対峙すべきは目の前の材料と自分の技術だけ。そして昨日出来上がったエンガディーナは最初に彼女に教えてもらったレシピとは全く違うもので、これが自分で言うのもなんですが会心の出来栄えで実に美味しい。

ゆきこちゃん、お正月また出来たらエンガディーナを作って行きますね。鉄板レシピもちゃんと持っていきます。随分長くお待たせして本当にごめんね。(ってゆきこちゃんはこのブログ見ていないけれどね)
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by sur-lie | 2009-11-20 08:34 | お菓子作り
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