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From the clifftop

号泣と爆笑の間~西の魔女が死んだ~

映画『西の魔女が死んだ』が公開となりました。友人たちとみなとみらいまで観にいくことに。
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梨木香歩は好きな小説家でもちろん『西の魔女が死んだ』も何度も涙しながら読みました。最近偶然主演のサチ・パーカーさんのインタビューをテレビで目にしたのもあり、どんな映像になっているのか本当に楽しみに映画館のシートに身を沈めました。


美しい緑に囲まれたおばあちゃん=西の魔女 の家と、彼女のたたずまいのなんと素敵なこと。小説を読みながら抱いたイメージ以上です。ストーリーは頭に入っているのでもう冒頭からうるうるしてしまいました。まいとおばあちゃんの台詞も原作に忠実で、一番最初におばあちゃんがまいの『おばあちゃん、大好き。』に応えて『アイ、ノウ。』と優しくつぶやくところなどもタオルを握り締めて涙なみだ。


静かな映画で、観客もおしなべて静かに観ている中しばらくすると私の左の方角から
きゅぐるーーーー というお腹の鳴る音が。それはどう考えても左隣に座るマダム・サリバンの胃の腑のあたりから発せられている模様です。見るからにマダムな彼女、きっとこの冴えわたる音を奏でてしまったことをきまり悪く気恥ずかしく思っているに違いないわ、気づかないフリ気づかないフリ!と思い映画に集中しようとするのですがなぜか次はやおら携帯電話のマナーモードのぶーるぶーる音が私の至近距離から。とたんにぐゎばっ!と身を伏せてマダム・サリバンがバッグの中をごっそごっそ始めてご自分の携帯電話を鎮めた模様。お願いしますよーマダムー。

そして淡々と、けれど丁寧に物語は進んでいきます。最後の、最後のシーン。まいがおばあちゃんからの約束のサインを見つけるシーン。もうここまで来ると号泣状態の私。しゃくりあげないように一生懸命耐えておりました。すると再びぐーぅるるるるーうぅとながーく引っ張るハラの音。


人間の感情って不思議ですねぇ。
ストーリーに感動して涙している途中からどうにもこうにもお腹の鳴る音が可笑しくて可笑しくて、なぜか突然異常なまでの笑いの発作に襲われてしまいました。肩をふるわせ、沸き上がる笑い声をタオルで口を抑えながら必死にこらえます。あまりの苦しさに思わず途中で突っ伏してしまいましたが私の両隣に座る友人はそれぞれ肩を震わせて突っ伏した私を見て号泣していると思ったことでしょう。タイトルロールを最後まで観て会場が明るくなってからマダム・サリバンに断然抗議したのはいうまでもありませんが、笑っちゃって笑っちゃってまったく抗議にならず。マダム・サリバンも私の抗議なんぞにはまったく動じず、「そーなのよぉ、お昼前に観る映画だといつも11時半くらいに私ぎゅーぎゅーお腹が鳴るのよねー。ほらぁ、また映画に美味しそうなパンとか出てきたからさぁ。」だそうです。じゃあ午後じゃないと映画、だめだねーと言ったら「いやそれはそれでやっぱり鳴るのよねー。」ですと。この人のマダムっぷりに改めて脱帽。ちなみにマダムに電話をかけてきたのは海外出張中のご主人様でした。ご主人様には『貴様っ!』とワタクシの怒りをお伝え頂くよう丁寧にお願いしておきました。


よい映画でしたよ。あんなおばあちゃんになれるよう、本牧香菜婆も努力しましょう。
by sur-lie | 2008-06-24 21:54 | Joy of life
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