From the clifftop

カテゴリ:文字とか音とか( 16 )

YVES SAINT LAURANT L'amour Fou

e0138916_7481490.jpg

公式HP→
天才デザイナーの軌跡と天才ゆえの苦悩と、それらの全てを支えたパートナーとの日々がどれほど偉大なものだったか、オリジナルピアノ曲の流れる中淡々と、そして深く綴られていく映画でした。

イヴ・サンローランとピエール・ベルジェの邂逅と繋がりはほとんど奇跡でしょう。天才が天才であるには陰・あるいは対となる存在は絶対必要なのだと常々思っています。イヴもだろうけれど、ベルジェがどれほどイヴを愛し、慈しんでいたか。ひとり残されたベルジェの表情には寂しさや悲しさというより全ての事をやり遂げた男の達成感のようなものを感じました。そして孤独。孤独だけれどどこか強さのある佇まい。魅力的な人です。

ファッションやモードにはとんと疎い私ですが、フランスワールドカップの開会式でのサンローランコレクションには息を呑みました。子供の頃スーパーで買った洋服すらも全て彼のデザインのコピーなのだと初めて知りました。サファリルック、モンドリアン、タキシードドレス、etc,etc・・・・・・。彼の頭の中から、彼のデッサンから、女性ファッションのそのほとんどが生み出されたといっても過言ではないのでは。そして女性をなんとフェミニンに見せるドレスを作った人なんだろう!白衣のような服を着てアトリエで仕事をするサンローランは苦悩する哲学者か科学者のようにも見えました。

そして圧巻は2人の膨大な美術品コレクション。レンブラントが、ゴヤが、見事に計算しつくされて飾られた豪華な居宅。そしてそのコレクション全てがグラン・パレでオークションにかけられてゆくシーン。

終始サンローランの苦しみ、そしてそれを支え続けたベルジェの哀しみの愛に包まれた映画とも言えます。ピアノ曲が本当に良かった。ちなみにこれも4月のお話。

e0138916_18483392.gif

[PR]
by sur-lie | 2011-05-21 08:38 | 文字とか音とか

読書兄弟夫々・主に長男

前回のエントリには温かいコメントをありがとうございました。ブログを見てメールを下さった方もいらして、また、アクセス数が驚異的な数となり驚いています。多くの方が静かに想いを寄せて下さった事に本当に感謝しています。叶う事ならばおひとりおひとりに御礼を申し上げに行きたいようなありがたい気持ちでいっぱいです。しっかり頑張らなくては と私自身の気持ちを奮い立たせて下さった多くの皆様、本当にありがとうございます。毎日を大切にしてゆくことでいつかこの沢山のお気持ちに何かを返せるような私達になりたいと思います。

さて。
昨日またひょっこり顔を出した長男。部屋に入ってくるなり「エビスノ先生に会った!!」と怒鳴るので何ナニ?と思ったら村上春樹の『1Q84』の事でした。セリフの最初に「天吾が」が入っていたもようです。エビスノ…?しばらく漢字が浮かびませんでしたが、そうか戎野先生ね と。天吾が二俣尾まで件の先生に会いに行ったところまで読み進んだ!という報告だったようです。

2年前一旦家に帰って来た頃は村上龍と安部公房に心酔していた長男、何せ実質は小学校卒程度の学校教育しか受けていない状態なので読書多いに結構!沢山片っ端から読むといいわね などと思っておりました。
私自身本を読むのは当たり前の環境にいましたし、夫もそこそこ(オヤジにありがちな企業系小説等に限られるようですが)読書を嗜む人ですが、大豆がまーーったく本を読まない。小さい頃から読み聞かせもしてきたし、それなりの環境はあったように思うのですがこればかりは本人の資質や嗜好もあるので難しいようです。従って大豆は中学3年生もあと数ヶ月で終えるという今でも貧相なボキャブラリーしかなく、私との会話は常に困難を極め、『片手に文庫本』などという姿は未だかつて見たことがありません。「たまには本くらい読めば?」と促すと中学受験時に嫌々読まされたあさのあつこの『THE MANZAI』をこっそり出してくる始末。え゛…?もしかして中学受験の時も読了してなかったんじゃあ…もうコワくて聞けませんよそんな事…。

そんな貧相な読書暮らしが長く続いていたので、実はこの姿を見て魂が震えるほど感動したのです。
e0138916_14102113.jpg

お正月やってきた時にやおら『1Q84』を取り出し読み出す長男。眠っているワケではありません。読みながらも内容や自分の感想など色々な事を言い出します。それが何と言うか、ぴたっとくる という表現が相応しいと思うのですが私の気持ちに驚くほど似ている というか、そうそう、判るよその感じ! という事を繰り出してくるのです。
本(物語)は読み手の自由な解釈で読むのが一番正しい読み方だと思いますし読者によってその感想や解釈に相違が出ることもまた愉しいと思うのですが、1冊の本を介して共有するものが多くあることがこんなにも嬉しいものだと初めて知りました。それは親→子だからかもしれませんし、今までの私の暮らしの中に全く無かった事であまりにも新鮮だったからかもしれません。私自身は母と共通の本を多く読み、例えば田辺聖子や井上ひさしを読んでは一緒のところで笑い語るような暮らしがあったので母にとっても私にとってもそれは空気のように当たり前の事でしたが、それが自分と長男の間に起こりつつある今本当に『有り難い』事として私の心の中の感動の引き出しのようなものを一気に温かくしている気がします。

「村上春樹って読みやすいね。でもね、やっぱりちゃんと勉強をしてないから『あれ?』というところで判らなくなったりする。言葉とか、多分単純なところなんだろうけれど。」とは長男の弁。そんな長男にちょうど読み返していた村上春樹と読者とのネット書簡集のようなものにあった内容を伝えました。ペーパーバックの読み方についての読者の質問に村上春樹が答えているものですが『判らない単語や意味があっても細かい箇所にとらわれずにとにかく最後まで読み通す事。出来れば何度も読んでみること。物語の全体の流れを感じること。そうすることで後から不思議と意味が判ってくる』確かそんな内容の事でした。それを聞いて納得する長男。

仕事も忙しい、遊びたいことも沢山、自分の身の回りの事も自分でやらねば の長男はなかなかまとめて読書の時間が取れないようですが、早く牛河の登場まで読み進まないかなぁ と思う私です。まだ二俣尾かー(笑)。

e0138916_18483392.gif

[PR]
by sur-lie | 2011-02-11 14:55 | 文字とか音とか

Youtubeスパイラルはじのばねりから始まった

『じのばねり』(平仮名表記にすると妙に面白い)と聞いて判る人は…何でしょうね(笑)、でも、お好きな方は好きだと思いますよ。Gino Vannelli。すっかり忘れていたのですが、こちらを読んで急に思い出しました。
夫に「知ってるよね?」と訊ねたら全然記憶にないそうです。ジェネレーションは同じはずなのですが、環境が違うと出逢う音って全く違ってくるのでしょうね。

音の好みは本当に個人的なものなのであまり書きたくないのですが(笑)Cat's-pawさんが書いていらっしゃるGino Vannelli評↑があまりにもそうそうその通り!という感じだったのでYoutubeで改めて聴き直して最近ひとり懐メロ大会を強制執行していて全く以て家事が進みません(コラ)。

村上春樹の小説にもあったのですが、私が若い頃も『これを聴きなよ』と誰彼となくレコードを貸してくれる・あるいはダビングされたカセットテープをくれる時代だったと思います。
Gino Vannelliは誰かがテープでくれたような気がするのですが今となっては全く覚えていません。

で、今になって知ったのですがGino Vannelliのアルバム『Nightwalker』のドラマーって、ヴィニー・カリウタなのですね!

ナイトウォーカー

ジノ・ヴァネリ / BMG JAPAN



もう数十年前(なのよね!)寺尾聡の『ルビーの指環』がものすごくヒットして、ご他聞に漏れず私もその音がとても好きになって、『Reflections』を御茶ノ水のdisk Unionで買い込み急いで家に帰ってわくわくとレコードに針を置いたあの瞬間!

Reflections

寺尾聰 / EMIミュージック・ジャパン


寺尾聡もいいのですが、↑このアルバムのアレンジャーの井上鑑にすっかり心を奪われたのでありました。この音の組み立て方はたまらなく好き!と、その後井上鑑のアルバムを買って、ウォークマンで聴き倒し。1曲目の『Habana Express』がとにかく好きだったので、以前Youtubeで聴こうと探したらこんなのが。

あのHabana Expressがさらにこんなにスタイリッシュになって!キーボードはやっぱり井上鑑だし!そしてこのドラムー!ヴィニー・カリウタじゃありませんかー!

あああ、こんな風にやんちゃ心を持ったまま年を重ねた男子には叶わない。素敵過ぎます。さらに、猫足ではありますが、この寺尾さんの首にタイはありませんが、私はパーティが終わった後タキシード姿で蝶ネクタイを解いて、それがまたドレスシャツの首にかかったままのスタイル(つまりこの寺尾さんの首に解いた蝶ネクタイがかかっていたら完璧)がだぁい好き。ええ、もうフェチとでも何とでも呼んで下さい。

実家の屋根裏にレコードであるのですが、どうしてもどうしてもCDで買い直してしまうアルバム。井上鑑の『預言者の夢』は私にとってはほとんど運命の恋人級の1枚です。ルパート・ホルムズのこのアルバム(Partners in Crime)もとても好き。今ちょろりと見たら、井上鑑のアルバムには野呂一生も1曲だけ参加してました(『レティシア』)。うわああ、私、高校生の頃Casiopea(多分当時レコードデビューしたばっかり?)のプチ追っかけでしたからー。(ミーハーっぽく好きだったのは櫻井哲夫さんだけど♪)てなわけで最近Youtubeが止まりません。
e0138916_1541205.jpg


e0138916_21585439.gif

               ↑パソコンの前でおかあしゃんがキンキラ声で歌うのは…ブキミでち。
[PR]
by sur-lie | 2010-10-05 16:01 | 文字とか音とか

小確幸time

久しぶりに新宿に行き、懐かしくてふと紀伊国屋書店に寄ったらこのような本を見つけてしまいました。つい買ってしまうのよね。

e0138916_6574171.jpg

7月もそろそろお仕舞い のCAFE☆STARでちょっと読みました。
梅シロップのソーダと、自家製あんずジャムとくるみ入りのパウンドケーキがお供。
梅シロップソーダは何杯でもいただけそうで、コワい(笑)。
この時は目で欲しくて頂いたパウンドケーキ、けっきょく手をつけずにお持ち帰りにしてもらいました。
家で食べたらやたら美味しくて。
パウンドケーキ、loveです。




そろそろ書いてもいいかしら。
Book3で、牛河がタマルに殺されるところがたまらなく好きでした。
どこか神聖な、澄み切っているようなものを感じました。
このロングインタビューの中でも
インタビュアーが『牛河の最期に、何か聖性のようなものを感じた』とあって
ああ、同じようなものをこの人も感じたのだと嬉しく思いました。
タマルがつぶやいた「悪いな」も
心にずっと残っています。
[PR]
by sur-lie | 2010-08-19 07:20 | 文字とか音とか

無題

本を読んでから偶然通りかかって目にした階段が気になります。
e0138916_14174153.jpg


e0138916_1425393.jpg


e0138916_14254125.jpg


誰かこの階段を降りて、月が2つ浮かぶ世界に迷い込んだ人はいませんか。

今日、雨の高速道路は心なしか静かです。
[PR]
by sur-lie | 2010-05-20 14:39 | 文字とか音とか

Alice in Wonderland

QP皇后陛下生誕を寿ぎ、例の5人組で話題の映画を観に行きました。
映画は基本的には敬遠しがちです。予告編をTVコマーシャルで観ておおお観たいぞぉと思わないことはないのだけれど、何せ物覚えが悪く物忘れが早いので、圧倒的な映像でどんどん時間が過ぎていかれるとどうにも収集がつかなくなることが多いのです。その点本は手元に置いておけば好きな時に広げて好きなところを何度でも読み返せますものね。耳が悪いのも敬遠しがちの一因かな。

でも異空間への旅はやはり映画が簡便でよろしかろう。今回はぴっかぴかの横浜ブルク13にて3D観賞とあいなりました。(ちなみに空いてましたよー。雨のウィークデイだから?)
e0138916_2157516.jpg

小学校6年生の頃から、あのテニエル画伯の挿絵もろとも親しんだアリスがこんなリアルな映画となって、おまけにアリスが19歳になってから繰り広げられるストーリー。ディテイルが原作にほぼ忠実であったところなどぐっときました。穴に落ちながらアリスが目にするものとかね。最初3D映像がちょっとTDLのアトラクションとかぶる?といううがった考えだったのですが話が進むにつれどっぷりその中に入っていけたのでいい意味で気にならなくなりました。キャラ設定とか面白かったです。ヘレナ・ボナム=カーターは『眺めのいい部屋』に出ていた女優さんだったのね!赤の女王はステレオタイプな『滅茶苦茶な性格』として描かれているのですが5人組の圧倒的な支持を得ました。何だかね、悲哀が漂うのよね。そして美の化身のように対照的に描かれるアン・ハサウェイ演じる白の女王。(逆に白の女王の評判の悪さったら。曰く、性格が実は悪いに違いない・実際悪かった、最後お姉さんをあんな風に・自分は手を汚したくないなんてさぁ・何故妹なのに女王(王位継承者)だと言い張るのだ・『風と共に去りぬ』で言えばメラニーだよねぇぇ…etc, etc…)私はあの小指立て系所作がすっかり気に入ったのでしばらくはまりそうです。

それにしても、アリスの文庫本を常に持ち歩いていた日々から随分と遠いところまで来たのだ…と途中から妙に感傷的になってしまいました。あの頃この映画を観ていたら一体どんな風に感じただろう?当たり前のことなのだけれど戻れない、もう絶対に戻れない日々なのだということがひしひしと感じられ、何か自分の中である種の終焉とかあるものとの決別のようなものを感じてしまいました。いつも考えているわけではないけれどそれは確かに心の中にあって、そしてそれが映像になって現れて、あの頃アリスがどれだけ好きでその世界の中に出入りしていたか、そんな事を知らされたような。

出てきたお馴染みのキャラクターもとても魅力的で、チェシャ猫の話し方がどこかで聞いたことあるような…と思っていたらIrish gentlemanのNさんにそっくりで、そう思い出すと実際の見た目もNさんとチェシャ猫がちょっと似ていて、途中から何となくにやにやしてしまいました。言う事もけっこう似ていたりしたし。
…そういえば原作の中でハンプティ・ダンプティは割と印象的な登場人物だけれど映画では出ていなかったような。ティム・バートン的には却下だったのかしらん。

映画前後の話はまた別立てにて。首を刎ねそうな勢いはちょいキャラかぶってますよ、赤の女王めめさまの日記はこちら→
[PR]
by sur-lie | 2010-04-22 22:43 | 文字とか音とか

当たり本

e0138916_21285575.jpg

物覚えと物分りが悪いのと、ひどく無精になってしまったのとで手元にある本をぐるぐる読んでいるだけの時が多くなってしまいました。情報に対してきちんとしたアンテナを張る努力もしていないので(しかし書いていて本当に怠惰というかその日暮らしにいっぱいいっぱい感が出ちゃってひどいというか…)最近新刊本もほとんど読まなくなったし。

いい加減暗唱出来るほど読んだ本ばかりでさすがに飽きてしまったので、後で他所に寄る予定だったこともあり、とにかく文庫本だけ借りようと思い過日中図書館に赴きました。なんとなく選んだ5冊、これが今回どれも面白く私にとって『当たり本』ばかりでした。以下、感想などランダムにざっと。

村上龍著『村上龍料理小説集』 講談社文庫
これは随分と昔手元にあって既に読んだことのある一冊。最近長男が村上龍をせっせと読んでおり、あーだこーだと感想を述べてきたりするもので久しぶりに。読んだ時には知らなかった料理を今あ、これはあれだ などと分かるようになっているのが感慨深いというか。昔読んだ時には一編ずつ題名がついていたような気がしたけれど勘違いか。そして『メルボルンの北京ダック』という作品はこの料理小説集の中に含まれていたと思ったけれどそれが無かった。それも記憶違いなのか。今回手にしたのは1998年1月15日第1刷発行のもの。まあでも、村上龍はこの歳で再読するのはちときつい。(長男に付き合って『コインロッカーベイビーズ』も30年ぶりに読んだし)昔の作品はね。今あの人小説書いてたっけ?

宇野千代著『青山二郎の話』 中公文庫
白州正子の自伝などでちらりと出てくるこの人物は誰だろう?と気になっていたらちょうどこのような本を見つけて。彼女の他の作品を読んだ記憶は無いが、なにか素直な雰囲気の文章に好感が持てたし、青山二郎という人物についてもストレートに書かれていると思う。都内でも一等地の地主の息子だったんだぁ。お金に頓着しなくて良い生き方が出来た人でないとああいったふるまいはなかなか出来ないだろうというエピソードが語られている。猫足ですが、20歳くらいの時に東京プリンスホテル開業20周年記念と五木ひろし歌手生活20周年記念のタイアップ(?)ディナーショウというのがあり、そのオープニングで五木ひろしが歌う『霧子のタンゴ』に合わせてバックでタンゴのソロを踊る(と云ってもタンゴだからペアなわけで)…というのを何だかわけのわからないうちにやらされる破目にあいなった。初日のショウが終わった後だったか、宇野千代さんが控え室にやってきて五木ひろしに肩を抱かれて嬉しそうにスピーチをしていかれた。写真で見るとおり、髪を結い上げて、大ぶりの度の強そうな眼鏡をかけた、色の白い小さくてキュートなおばあちゃん という雰囲気だったのはなんとなく覚えている。

深田祐介・山本容子 対談集 『男友だち、女友だち』 集英社be文庫
そういえばこの人(深田祐介)って日航にご勤務でしたっけねー、どうなのよ、え?今のこの体たらくは?と思わないでもないけれど、なかなか面白かった。ブルジョワなんだなーと言ってしまえば身もフタもないけれど、このお2人はちゃんと家の歴史が追える辺りからしてすごいと思う。氏素性がきちんと(そしてある程度カラフルに)さかのぼれる人達って特別な厚みを身につけられる環境にあることが多い気がする…と馬の骨は思ったりする。

川上弘美著『あるような ないような』 中公文庫
茫洋とした感じがなんともいい。『センセイの鞄』は読んだっけ。『蛇を踏む』はどうだったかな?本当にここに綴られているような空気の中で暮らしている人なのだろう。中学受験ママ(女子)が聞いたら泣いて入れたがるような名門お嬢様学校に勤務していたとは!しかしこのままの川上さんが先生としてあのお嬢様学校の中にいたらかなり頓珍漢で面白かったんじゃないかしら。大仏と並んで立っていたという下りで、映画『となりのトトロ』の中でメイをおんぶしたさつきがトトロと夜のバス停で立っているシーンをなんとなく連想した。川上さんは炎天下立ちすくんでいらしたようだが。「かばん症」、私も重症かも。

江國香織著『泣かない子供』 角川文庫
豊かな愛情の中で育ったことをちゃんと受け止めて、それを自分の肥やしに出来て、なおかつ独りでいることのすてきさを分かっている人だと思った。私はひとりっ子で、だから基本的に兄弟がいる暮らしとか兄弟愛とかは分からないのだが、『妹の不在とその影響』と『夜明けの逃亡』に綴られている文章を読むと、彼女は妹さんを本当に心から愛し妹さんも彼女を心から愛しているのだと思う。「好き」「仲良し」という言葉を使わずにこんなに妹への愛情を表している文章を他に知らない。川上弘美のエッセイとこのエッセイに書かれている読書関係の文章(本紹介や感想)がとても良かったので、この2冊は買おうかな。
[PR]
by sur-lie | 2010-04-20 23:04 | 文字とか音とか

ああ!

e0138916_198315.jpg

早く全て終わらせて頁を繰りたい!!
[PR]
by sur-lie | 2010-04-16 19:08 | 文字とか音とか

INVICTUS~負けざる者たち~

e0138916_18415633.jpg

2月5日から公開される映画の試写会に行ってきました。

1995年に南アフリカで行われたラグビーワールドカップのhidden storyをマンデラ大統領と南アのラグビーナショナルチーム、スプリングボクスのキャプテンとの交流を通して描いていきます。このワールドカップの試合は実際にテレビで見た記憶があるのですが、こんな秘話があったとは知りませんでした。クリント・イーストウッド監督はどのようにしてこの実話(なのだそうです)を知ったのでしょうか。

モーガン・フリーマンが演じるネルソン・マンデラ大統領はもう本当に途中で大統領本人なのか演技者なのか分からなくなるくらい真に迫っていました。いい俳優さんだわ~。長年にわたるアパルトヘイト下での黒人に対する具体的な迫害についてはあまり詳しく描かれていないのですが、白人を忌み嫌うそのさまはすさまじいものがあります。虐殺もあったのだから当然といえば当然ですが。

私怨を断ち切るというのは難しいことだと思います。でも27年もの間投獄されていたマンデラ大統領は怨恨と復讐からは何も生まれず国が再生することもないことを分かっています。アパルトヘイトが廃止になった後も荒廃する国家を、国民の気持ちを、統一し南アフリカを磐石な国家とするために彼はラグビーワールドカップに着目し、自らが示すことによってひとつひとつの困難な問題をときほぐしていきます。

南アはアパルトヘイト制度により世界各国から批判を受けオリンピック他様々なスポーツの国際大会から参加を拒否されていた時期があり、95年当時のラグビーナショナルチームの実力も未知のものであると同時にワールドカップで勝ち上がることはまず無理だろうと言われていたようです(といっても日本代表チームとは比較にならないほど強かったわけですが)。

試合シーンを見ていたら95年に見た実際の試合の様子を何となく思い出しました。グリーン&ゴールドの南ア代表のユニフォームにも黒人側にしてみたら忌まわしいものでしかないのにそれを着て試合会場に登場したマンデラ大統領。その行為にはとても深い意味があったことを知りました。マンデラさんもガンジーのように慈悲と赦しの人なのですね。赦すということは本当に難しい。けれどマンデラ大統領は自らが常にその赦しと前を向き未来を信じる行動を取り続けます。そしてその大統領からワールドカップに関して絶対命令(?)を受ける南アナショナルチームのキャンプテン(マット・デイモン)は…。

エンドロールで実際の選手達の写真が出るのですがなかなか似ている俳優を集めたなぁと感心。

色々とつらい思いをしている人も元気になれると思います。大豆を絶対見せに行かせなくちゃ。アパルトヘイトについても勉強したい と思いました。良い映画です。おススメです。
[PR]
by sur-lie | 2010-01-30 23:18 | 文字とか音とか

みんなでカンタービレ!ベートーヴェン第九

なんとかかんとかツリーも飾り、降誕夜には恒例のショーラパンチキンにお世話になり、残すは大掃除と年賀状書きと年始挨拶の品の手配…というところでしょうか。などと書くといかにも分かった風ですが出来ればどれもスルー出来たらどんなにいいか。

でも、ま、暮れと云えばこれです。26日(土)に神奈川県民ホールで行われた神奈川フィルハーモニー管弦楽団のベートーヴェンの第九<合唱付き>を楽しんできました。
e0138916_22104737.jpg

ご一緒したのはそうそうたるブロガーの方々です。ちーさんさんぱちさんさみぃさんのお3方と、県民ホールで待ち合わせました。music loveのさみぃさんのご尽力で1階の良い席で、横並びでの鑑賞です。ホールは3階までほぼ満席。人気なんですねぇ。フルオーケストラを聴くのは実に数年ぶりなので盛り上がっちゃうなぁ~。
神奈川フィルの常任指揮者の金聖響さんは女優のミムラちゃんのご主人なんですってね。芸能事情通のさんぱち嬢が教えてくれました。

ど素人の感じた、ありのままの感想など。いつもテレビやCD等で様々な有名オケの完璧に近い演奏を聴けることは当たり前のように思っていましたがそれは違うのだなぁ と。ライブはある意味スリルがありました。ちょっと驚いたのは管弦楽団でありながら神奈川フィルは管と弦のレベルにかなり開きがあるように聴こえたところです。後でさみぃさんにレクチャーしてもらったのですが、日本のオケではけっこうこの差があるようです。弦はスタンダードレベルですが管が弱い。海外の演奏家と比べると、体格の差もその演奏レベルの差となるそうです。肺活量の違いになって現れるのでしょうか。

第九といえばとにかく有名なのが第四楽章のシラーの詩による合唱。
今回のソリストはソプラノ・森麻季、メゾソプラノ・押見朋子、テノール・佐野成宏、バリトン・黒田博の4人。ダントツ華があるのは森麻季さんですねぇ。とてもスレンダーな体型なのにものすごい声量でした。
今回私がとにかくハマったのはコンンサートマスターを務めた石田泰尚さん。音楽にものすごいパッションをお持ちの方とお見受けしました。第一楽章から床を蹴り、椅子から飛び上がっての演奏。いい!この第九での彼のパフォーマンスは良かったなぁ。今ざざっとリンクだけしましたが後でゆっくりホームページを見ようと思います。

今回の演奏を通してなぜかずーっと思い浮かべていたのはグスタフ・クリムトによって描かれた壁画『ベートーヴェン・フリース』でした。若い頃と違って、このくらいの歳になってクラシックと向き合うとその曲調の好き嫌いを離れて作曲家の気持ちやその楽曲から派生したもののことなど考えてしまいます。最近はどちらかというとドビュッシーやサティなど新しめ(?)のものを聴いていたのですがベートーヴェンにも耳を傾けられるキャパシティが私の中にも出来たようです。単に歳を取ったということでしょうか。それだけではないとは思いますが。

(というわけで心の栄養はしっかり補給。うう、やはり大掃除に取り組まねばなるまいて。いやその前に捨てよう、とにかく捨てなければガラクタを。)
[PR]
by sur-lie | 2009-12-27 23:52 | 文字とか音とか



崖の上(っぷち)の暮らしもいとをかし  
カテゴリ
全体
my loveable familiy
食べましょうよ
暮らし
食とその周辺
嬉しい・楽しい
Joy of life
心のぜいたく
横浜中華街
色々考えたりもする
ママだったりもする
おでかけ
好きなもの
Rugby!
ごはん作りましょ
Chiffon the CAT
ウォーキング
持つべきものはfriends
お菓子作り
たからもの
I love music
ガンバレアラフィー
文字とか音とか
I love cats
未分類
以前の記事
フォロー中のブログ
お気に入りブログ
最新のトラックバック
本牧の可愛いパン屋さん ..
from りんりん食卓日記
【映画】イヴ・サンローラン
from ドンカンはツミである
キッチン山田 チャリティ..
from 横浜東京たべもの手帖
盛りだくさんの外出はほど..
from ねんねこりん
Taj Tandoor@..
from MusicArena
食べ過ぎ注意!アスパラご飯
from OKANの素
母をたずねて
from OKANの素
銀座・喜の間 DE 美味..
from 濱のおいしい小径
平日にお休みをとったら
from 濱のおいしい小径
ふたたび蕎麦屋で一杯。
from 横浜☆ちー散歩
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧